高齢者教室


日時:平成23年1月22日(土) 10時〜11時50分
場所:荒牧町公民館
主催:長寿会


教養講座 「明治の英国外交官により見出された大室古墳群」
講  師  前橋市教育委員会文化財保護課
                  前原 豊 先生


今回の教養講座は大室町にある大室古墳群について学びました。先生持参の資料「〜赤城南麓の大豪族の威勢〜大室古墳群」により話されました。

大室公園内の遺跡調査では、今から28000年前の旧石器時代の石器がたくさん発見されており、縄文時代の住居跡も多数発見されている。1500年前(6世紀)には赤城南麓を代表する豪族の墓が4基(前二子古墳・中二子古墳・後二子古墳・小二子古墳)まとまって造られ、豪族が住んだと推定される堀と柵で囲まれた大きな館(梅木遺跡)も発見されている。
明治11年に石室が調査され、副葬品などが出土し、日本全国から5千人にのぼる見学者あったそうです(当時の芳名録は文書館に残っている)。
さらに明治13年に英国外交官アーネスト・サトーが調査に訪れ、研究が進められて論文を書いた事など、4古墳について説明を受けました。

平成14年の夏から3年かけて前二子古墳の石室の修復工事を行い、石室がどのような技法・工法によって造られたか詳しく調べられ、次の時代まで安全に石室見学ができるよう積み直しを行いました。石室を解体した結果、石室の造り方がよくわかり、資料にあった「石室の造り方」を別文として掲載しました。

4古墳の中で最も大きく立派な「中二子古墳」もたくさんの埴輪が出土されましたが、まだ、石室が見つかっておりません。どのような石室に、どのような副葬品が納められているかという謎が残されており、いつの日かその謎が解明される時がくるかもしれないとロマンを熱く語ってくれました。
機会がありましたら、皆さんも是非出かけて見て下さいとのことでした。


長寿会代表の挨拶

講師の前原先生

教室の様子

教室の様子

教室の様子

大室公園の古墳と館跡

石室の造り方